ぎっくり腰の救世主『ガリガリ君いちご味』

このページの目次

  1. ぎっくり腰の対処法
  2. 冷やすべきか温めるべきか
  3. 無理して病院に行かない
  4. ぎっくり腰は繰り返しやすい

結論を先に書きますので、20秒だけお付き合いください。

屋外でぎっくり腰になったら、ガリガリ君で15分冷やしてください。

結論は以上ですが、詳しい内容や注意事項、『いちご味』の謎については、この先で説明していきます。

困ったときに読み直そうという方は、はてなブックマークやお気に入りに入れておいてください。

お役に立ちそうでしたら、ツイートフェイスブックのシェアなどしていただけますと、妻に『邪魔!』と掃除機で小突かれながらも書き続けた励みになります。

ぎっくり腰は『急性腰痛』と呼ばれ、『急に』起こります。

ぎっくり腰は、5秒後のあなたに起こるかもしれませんし、自分の周りでいつ遭遇するかも分かりません。

また、シルクハットにステッキを持った老紳士が目の前で急にぎっくり腰になり、対処法を知っていたおかげで『莫大な遺産を譲り受ける権利』を得る可能性もあります。

もしもの時、あなたが莫大な遺産の権利をつかめるように、記憶に引っ掛かりやすい『ぎっくり腰の対処法の覚え方』はないかと、うたた寝をしながら真剣に考えてみました。

そして思い浮かんだのが、いざという時に思い出しやすいぎっくり腰は『ガリガリ君いちご味』という言葉でした。

ぎっくり腰は『ガリガリ君いちご味』 ぎっくり腰になったら

温めた方が改善の早いぎっくり腰もありますが、『氷で15分冷やす対処法』がリスクも少なくおすすめです(詳しい内容は後述します)

ぎっくり腰は『ガリガリ君いちご味』とは、ぎっくり腰は『ガリガリ君で15(いち・ご)分冷やす』の語呂合わせの覚え方です。

ガリガリ君の製造・販売会社である赤城乳業さまへ

本記事の内容が御社の方針にそぐわない場合は、ガリガリ君のキャラクターに似たパンチの強い人を当院へ送りつける前に、ぜひこちらへご連絡ください。

ご容赦ください

ガリガリ君は食品のため、『食べ物を粗末にするな』というご意見もあるかと思います。それは私も同意します。

ただ、ぎっくり腰は予告や前触れなく訪れる上に、痛みが非常に強く、絶望感も強い症状になります。

できれば頭の片隅に対処法を残しておいて欲しいため、語呂合わせで覚えやすいガリガリ君いちご味を使用させて頂いております。

屋外ではなく家でぎっくり腰になった場合などは、保冷剤でも同じ効果がありますので、そちらをご利用ください。

屋外のぎっくり腰では、なぜガリガリ君が優秀か?

屋外でぎっくり腰になった時の対処法として、ガリガリ君をおすすめする理由は

  • コンビニやスーパーで手に入りやすい
  • 安価
  • 愛され続けて35年

以上の3点(1つは謎のPR)が挙げられます。

屋外でのぎっくり腰の対処法と手順

ぎっくり腰になったら、できる限り早い段階(30分以内)にアイシングを行ってください。

(1)ガリガリ君の購入

コンビニやスーパーなどでガリガリ君を購入し、ビニール袋に入れてもらってください。

(2)ガリガリ君をビニール袋に入れる

ガリガリ君をビニール袋に入れ、空気をシッカリ抜いて、口を縛ってください(ガリガリ君の袋が破けてしまった時のために)

(3)靴下にガリガリ君を入れる

履いている靴下を脱ぎ、ビニール袋に入れたガリガリ君をその中に入れてください(ガリガリ君で直接冷やすと温度が低すぎて凍傷になる可能性があるため)

※靴下が厚手だった場合は、冷やす効果が下がってしまうので、薄手のハンカチなどを利用してください。

※また、冷やす効果が下がるため、腰に当てる部分に何重もの布(ハンカチ)が来ないように気をつけてください。

(4)横向きの姿勢で寝る

冷やす時の姿勢は、横向きで両膝を少し曲げた状態で寝るのが一番負担も少ないと思います。

(5)骨盤の関節部分を冷やす

冷やす場所は、触って熱を持っている場所が一番いいのですが、その温度感覚が分かりづらいのと、体の深部に熱を持っている場合は分からないので、画像を参考にしてください。

【補足】お尻のほっぺ(ジーパンなどの尻ポケット部分)より少し上の部分に、左右に出っ張った骨があると思います。その部分を左右とも同時に冷やすようにしてください。

(6)15分~20分しっかり冷やす

15分ほど冷やします(冷やしすぎると凍傷を起こすので、長くても20分をめどに行ってください)

(7)2時間経ったら再び15分冷やす

できるようであれば、90分~2時間経ったら、同じようにもう1度冷やします。

ぎっくり腰でも『絶対安静』は良くない

ぎっくり腰になった場合は、絶対安静(寝っぱなし)ではなく、動ける範囲で日常生活は送った方が早く回復します(本当に動けない人は安静が1番です)

1995年に権威ある医学雑誌に発表された研究

186人のぎっくり腰患者さんを『ベッドでの2日間の絶対安静』『背中や腰のエクササイズ』『できる範囲の日常生活を送る』の3つのグループに分け、どれが最も改善しやすかったかを、フィンランドの医療チームが研究発表しました。

ぎっくり腰になってから3週間後と12週間後の、3つのグループの『痛みの度合い』や『体を動かせる範囲』などを比較した結果、『絶対安静』にしていたグループが最も悪く、『できる範囲の日常生活』を送ったグループがほとんどの面で1番改善していました。

冷やすべきか温めるべきか

体は、捻挫をしたり打撲をしたり筋肉痛になったりすると、『炎症』という反応が起こります。

炎症が起こると、赤くなったり、熱を持ったり、腫れたり、痛みを引き起こしますが、対処法が分からない場合は冷やすことをオススメします。

炎症による二次被害

ぎっくり腰で筋肉や関節などに『炎症』が起こると、そこが腫れあがり、血管を圧迫して血液の流れを悪くします。

血液には酸素や栄養が含まれるので、ぎっくり腰による炎症で血液の流れが悪くなると、その周辺の細胞に栄養や酸素が届かなくなります。

それにより、炎症を起こしていない周りの細胞までもがダメージを受けて(二次被害)、ぎっくり腰の症状をよりひどくします。

温めるという判断は難しい

ぎっくり腰になった時の『冷やすべきか、温めるべきか』の判断は、炎症の強さによって決まります。

炎症がそれほど強くない症状であれば、温めた方が改善も早くなりますが、強い炎症は冷やさないと二次被害も出て、痛みがよりひどくなります。

もし、『とりあえず温める』と『とりあえず冷やす』の両方を試した場合、以下のような結果になります。

炎症を温めた場合

腰に強い熱を持っている

   ↓

貼るカイロで温める

   ↓

炎症の促進+二次被害

   ↓

腰の痛みを悪化させる

炎症がないのに冷やした場合

腰に熱を持っていない

   ↓

ガリガリ君で冷やす

   ↓

筋肉が血行不良を起こす

   ↓

腰の筋肉にコリが起こる

表面に熱を持った炎症なら触れば分かりますが、深部の場合は、20年近く整体師をやっている私でも炎症の強さは分かりません。

温めた方が回復の早いぎっくり腰もあるのですが、リスクを減らす意味でも、分からない場合はまず冷やしてください(炎症がないと分かってから温めてあげれば問題はほぼありません)

炎症が出始めてからの時間

【図】

炎症の強さを判断する指標は2つあり、1つは『炎症が出始めてからの時間』になります。

ぎっくり腰の炎症(熱や腫れ)は、出始めてから8時間後に一気に50%まで達し、その後は速度を落として、72時間後に100%へ達します。

72時間以降は少しずつ炎症も治まってくるため、自然と痛みや症状も減ります(炎症が治まっても筋肉の固さは残るので、腰痛は少し残ります)

同じ症状でも、炎症が出てからの時間で違う

炎症が出始めたばかりの段階で『痛いけど歩ける状態』と、炎症が出てから3日目で『痛いけど歩ける状態』では、対処法が大きく異なります。

炎症が出始めたばかりで『痛いけど歩ける』という場合は、まだまだ炎症による痛みが2~3日増加する可能性が高くなります。

アイシング(冷やす)は早ければ早いほど効果的

【図】

炎症が起こると周りの細胞へ『炎症の二次被害』が広がり、二次被害が三次被害を引き起こし、三次被害も四次被害へと連鎖します。

早い段階でのアイシングは、二次被害以降の連鎖的な被害を抑えることができるので、ぎっくり腰の症状から短期間で回復するためには重要な対処法となります。

温めるべきか冷やすべきか分からない場合に『とりあえず冷やした方がいい』というのは、これも大きな理由になります。

症状の度合い

炎症が出始めてからの時間が、炎症の強さを判断する指標の1つと説明しましたが、2つ目が『炎症の度合い』になります。

ぎっくり腰の炎症が出て1日(24時間)が経過した状態の、大まかな炎症度合いは以下の通りです(あくまでも目安です)

  1. 痛いけど歩ける(炎症度20~40%)
  2. 力を振り絞れば歩ける(炎症度30~50%)
  3. 支えてもらえれば歩ける(炎症度40~70%)
  4. はってなら少し動ける(炎症度90%)
  5. 動くのも困難(炎症度95%)

痛みに対する強さは個人差も大きいため、同じような症状でも炎症度には幅があります。

炎症度とは?

炎症度20%の場合は『20%が炎症による痛み』で、残りの80%は筋肉のコリや固さ、関節(骨と骨の連結部分)の歪み、その他の問題になります。

炎症に関しては治療法もありませんが、炎症に関係のないコリなどに関しては、整体やマッサージで改善することも可能です(ぎっくり腰を得意とする治療院を選ぶ必要があります)

ぎっくり腰の症状が出た初日

ぎっくり腰などで腰が急激に痛んできた当日は、炎症度がどの程度まで上がるか分からないため、治療を受けるのはあまりおすすめしません。

屋外でのぎっくり腰の対処法と手順どおり、2時間に1回の間隔で15~20分、保冷剤などで腰をしっかりと冷やしてください。

2日目と3日目(炎症が出て24~72時間)

次の日になって痛みがハッキリと減っているようであれば、炎症度は低いと思われます。温めるという方法もありますが、悪化のリスクを考え、温めも冷やしもせず、無理のない日常生活を送って下さい。

前日と比べて痛みの変化が乏しい場合は、『冷やしも温めもしない』で様子を見てください。

痛みが明らかに強くなっている場合は、炎症度が上がっている状態ですので、シャワー程度なら大丈夫ですが、温めるのは控えたほうが安心です(冷やすとしたら1日1~2回程度にします)

ただ、寝起きや動き始めは痛いものです。起きてから時間が少し経った段階で、前日との痛みを比較してみてください。

4日目(炎症が出て72時間)以降

4日目(炎症が出始めてから72時間)以降は基本的には温めてください。

ただ、休みをとれずに仕事や家事などで大きな負担が掛かってしまった場合は、炎症をぶり返し、2度目の炎症が起きている場合もあります。

4日目以降で症状が強くなっている場合

4日目・5日目なのに、明らかに症状が強くなっているようであれば、2度目の炎症を疑って再度アイシングをしたり、ぎっくり腰以外の症状を視野に入れる必要もあります。

柏市周辺であれば当院もお役に立てますが、違う場合は、腰痛を専門とする整体や整形外科の受診も考えてみてください。

強い腹痛や下痢・吐き気が出たり、高熱や湿疹を伴う場合は、内科を受診してください。

無理して整形外科・整骨院に行かない

炎症は自然回復しかありません。歩くのもつらいような症状の場合、無理して病院に行っても、それに見合う改善効果はありません。

病院へ行った場合

  • レントゲンを撮る
  • 電気治療
  • 痛み止め薬の処方

ぎっくり腰の場合、痛い部分を守るために体は曲がるものです。レントゲンを撮って曲がっていても、一時的なものが多いです。

薬に関しては、市販の痛み止め薬(バファリンなど)、なければ風邪薬でも良いです。

自力で動ける場合は、ぎっくり腰が得意な整体院に相談するのもありですが、痛くなった当日はアイシングをして様子を見た方が安心だと思います。

ぎっくり腰は繰り返しやすい

ぎっくり腰は繰り返しやすいと言われていますが、それは『筋肉のコリ(固さ)』と『悪い生活習慣』の2つが関係しています。

筋肉のコリ(固さ)

ぎっくり腰が繰り返しやすい大きな理由の1つは、ぎっくり腰の炎症や痛みが治まっても、筋肉のコリや固さが残ってしまうことにあります。

ぎっくり腰になり炎症が起こると、防衛反応が働き筋肉が固くなり、体を守ろうとします。そこへアイシングを行うことで、血行不良が起こりさらに筋肉を固くします。

ぎっくり腰は改善したあとが重要

ぎっくり腰を繰り返さないためには、炎症や痛みがある程度引いた5日~1週間後くらいに、マッサージや整体などでコリ固まった筋肉をゆるめておけると安心です。

そうです!柏市近辺の方は、ぜひ柏整体院 ばらんすカイロプラクティックにご相談ください(うまく宣伝できた、笑)

悪い生活習慣

ぎっくり腰は、疲労や慢性腰痛などで筋肉がコリ固まり、縮んでいるのが前提条件です(ぎっくり腰をやってケアを行わない場合も、固さが残っています)

『疲労』は睡眠不足や過労・ストレスが原因で起こりやすく、『慢性腰痛』はお仕事は生活の中の姿勢や習慣で起こりやすくなります。

ぎっくり腰を繰り返す方は、ぎっくり腰になりやすい悪い生活習慣が身についているケースが多く、それを改善することが大切になります。

ぎっくり腰の原因(痛みのキッカケ)

ぎっくり腰は、コリ固まり縮んだ状態の筋肉が、急に引っ張られたり長時間の負担が掛かることで、基本的には起こります。

痛みの原因とキッカケ

ぎっくり腰には、痛みのキッカケがハッキリしている場合とハッキリしていない場合があります。

代表的なぎっくり腰の出方

  • 動作の直後にギクッと腰へ痛みが出る症状
  • 腰痛が数時間かけて徐々に強くなり動けなくなる症状
  • 気付いたら腰に強い痛みがあり動けなくなっていた症状

動作の直後にギクッと出る場合は、かがむ、くしゃみ、立ち上がりなどの動作の途中で出る場合が多いです(その直後から動けなくなるケースもあります)

気づいたら出ていた症状には、布団や椅子から動こうとしても動けない・立ち上がれない場合や、中腰作業を続けていたら腰が伸びなくなっていて動けないなどが代表的です。

ぎっくり腰の予防方法

ぎっくり腰の出た前日の動作も関係します。前日に庭の草取りをしたり、重い物を持ったり、普段使わない筋肉を使ったりすると、寝ている間に腰に炎症が起こり、次の日に布団から出られなくなっていた、というケースも多く聞かれます。

前かがみや中腰作業を行った後は、うつ伏せになって、手を使って腰を反る運動をちょっとだけやってみようね。

マッケンジー体操

最後に

ぎっくり腰が出やすい時期は気温(寒暖)差の大きいときで、1番が『9月下旬~11月上旬』で、次が『3月下旬~4月下旬』になります。

ぎっくり腰を繰り返す方、ぎっくり腰が不安な方は、以下のこの期間に整体やマッサージなどに掛かるとリスクを減らせると思います(ご自身の状態に応じて1~3回治療を受けてみてください)

春のおすすめ治療日

2月25日前後に1回

3月10日前後に1回

3月25日前後に1回

秋のおすすめ治療日

9月5日前後に1回

9月20日前後に1回

10月5日前後に1回

整体やマッサージならどこでもいいわけじゃないから、ぎっくり腰や腰痛などが専門のところを探してね。